カナダのCOOP留学とは①
こんにちは。とっしーです。
皆さんはインターンシップ付きの留学ができるCOOPという留学方法がカナダにあることをご存じですか?
COOP留学とはなんぞやと思いますよね。私も初めて聞いたときはへぇ~っと思いました!
今回はカナダで留学をしたいと思っている方に向けて、COOP留学について説明していきます!
COOPとは
COOPとは簡単に言えばカレッジで専門的な学習をした後、関連する職種でカナダの現地企業でインターンシップができるカナダ独自のプログラムのことです。
プログラムはカスタマーサービス、ホスピタリティや観光業界、ビジネス、マーケティングやWeb開発などのIT関連など、豊富な職種があります。コースによって期間や費用も変わってきますのでしっかりと自分が何をしていきたいのか明確にしてから決めるようにしてください。
※コース選びは将来のキャリアに関わってきますので慎重に決めましょう。
※年齢制限はありませんのでどの方でも挑戦できます。
コースによって様々ですが、例えば1年のプログラム期間だったとしましょう。その場合は、6か月の間は座学で勉強する期間で、残りの6か月は現地企業で働く(フルタイム)期間です。
1年(6か月勉強+6か月インターンシップ)ということです。座学で勉強する期間も、アルバイト(パートタイム)として週20時間まで働けます。
※2023年末までフルタイムで働くことが可能
※座学の期間はバンクーバーかトロントがほとんどですが就労先が見つかれば、カナダ全土で働くことができます。
※このCOOPプログラムはあくまで就労の機会を与えるプログラムなので自分で応募し、面接をして就労先をゲットします。(学校によっては就職サポートあり)
フルタイム?パートタイム?はて?と思ったあなたへ
日本ではパートタイムはアルバイト、フルタイムは正社員という感覚ですが、カナダでは違います。
パートタイムは週20時間以内で働くことを指し、フルタイムは週20~40時間働くことを指します。
しかし、あくまで「インターンシップ」であるので、就労ビザではありませんので多くのルールがあります。次に詳しく説明していきます。
ビザについて
正確に言えば、COOPビザというビザは存在しません。(これが大きな勘違いで、私はあると思っていました笑)
ビザはあくまで学生ビザの一種で多くの条件が付いています。
そのため、移民局からもらうビザは2種類、Study Permit とWork Permitの2つです。
以下に条件を紹介します。
- COOPの座学期間は週20時間まで働ける(2023年末までこのルールは撤廃され、フルタイムで働ける。)
- 語学学校の期間(COOPの前の英語だけを勉強する期間)は働けない。
- 後半のインターンシップ期間の就労先は座学で学んだ内容と一致している仕事内容でなければならない。
- インターンシップの期間は座学で学んだ期間と同じもしくはそれ以下の期間と定められている。(座学の期間が長ければ長いほどインターンシップの期間も伸びる)
- BC(バンクーバー等)州のインターンシップは有給でなければならないと定められているが、ON(トロント等)州では無給でも有給でもどちらでも良いとされている。
- 学生ビザなので学校を辞めたら就労できなくなり、早期に転校手続きやビザの切り替え、もしくは帰国しなければならない。
ざっとこんな感じです。他に思いついたら追加します(※ビザのルールは変わることがありますので保証はできません。あくまで2022年12月現在の情報です。自分で随時調べてみましょう。)
私はビザの申請は自分で調べながらやりました。代行業者に頼むこともできますが、ちゃんと調べれば自分でできます。お金がもったいないのでリサーチ力をつけましょう。
ビザ申請は以下の政府公式サイトからIRCCというアカウントを作成し、申請作業を進めていきます。
ビザ申請に関しては専門家以外は助言してはならないと決められているのでちゃんとした代行業者に頼むか自分で申請しましょう。とはいっても政府公式サイトにやり方が全部書いてあるのでそれ通りに進められます。今の時代はサイトを丸々翻訳できる機能もありますので積極的に使ってきちんと調べながら、進めていきましょう。
※ビザ申請はミスがあると後回しにされビザの許可書が下りるのが遅くなったりすることもあります。自己責任の下、慎重に行いましょう。不安な方はお金で解決できるので代行業者に任せましょう。
COOP留学の目的
次にこのCOOP留学の目的について話していきます。
留学の目的は人それぞれですが、このCOOPの目的は専門知識を身につけ、関連する職場で就労体験を得るということが基本です。なのでこのCOOPがゴールではなく、COOP留学をした後どうしたいかを明確にしましょう。以下にCOOP後の目標の例を紹介します。
人により様々ですが例を示しました。しかし、とりあえず海外で働きたい!という方はワーキングホリデーのほうが良い場合があります。飲食店や販売スタッフなどは専門のスキルがいらない場合が多いからです。その場合、学費がかからないワーキングホリデービザを検討しましょう(年齢制限あり)。もっというとワーキングホリデーであればカナダである必要もありません。日本は世界20ヵ国以上とワーキングホリデー制度を締結しているので自分の行きたい国を検討しましょう。
※ワーキングホリデーとは原則18~30歳までの方が人生に一度だけ申請することができるビザです。
※国によって定員や細かいルールがあります。無制限に就学、就労ができる国もあれば就学や雇用に条件を付けている国もあります。国ごとにしっかりと調べましょう。
※国ごとに一回のみの申請なので、複数の国に行くことが出来ます。
永住権取得に関しては年齢や学歴、職歴にもよるのでビザの規定をしっかりと調べましょう。一口に永住権取得といっても簡単ではありません。永住したい国によりルールが違いますのでしっかりと調べてから検討しましょう。
ちなみに私は海外永住を目指しています。永住したい国は決めていませんが、英語力と就職で十分に戦えるスキルと経験を得ることが目的のCOOP留学にしています。
何歳からでも、いくつになっても夢に挑戦できるというのが私の考えです。やりたいことや夢があるなら叶えるために何ができるか考えて行動あるのみです!
夢を追いかける全ての人を応援しています!!一緒に頑張っていきましょう!
英語力の目安
学校やコースにもよりますがだいたいIELTS5.0-6.0が入学条件です。
資格が無くても、学校独自の無料オンラインテストに合格で資格免除される学校があったり、語学コースを修了することで入学できますがおすすめしません。
私はIELTSやTOEFLの受験料がとても高い(一回の受験につき3万から4万円ほど)ので受けたくはなく、資格なしで入れるならそっちのほうが良いと思っていました。しかし2か月間語学学校に通ったので結局授業料や滞在費で費用が余計にかかってしまいました。
そのお金があればざっと計算しただけでIELTSを10回ほど受けられてしまいます。
そのため、英語力に自信ある方は事前にIELTSやTOEFLなどの資格を取ることを非常におすすめします。
正直めちゃくちゃ後悔しています。
お金に余裕ある方はいいですが英語力はできるだけ日本でつけましょう。
英語初心者の方は語学学校に6か月から場合によっては1年ほど通わなければなりません。お金も時間も労力も全てもったいないです。
YoutubeなどのSNSやネットが発達した現代では無料で英語力を上げる材料はそこら中にあふれています。会話に関してもオンライン英会話があるので語学学校に通うよりも圧倒的に安いです。さらに当たり前ですが集団授業よりマンツーマンレッスンのほうがより効率的に英語力はつきます。
もはや英語だけを勉強する留学の時代は終わったといってもいいでしょう。
カナダのCOOPやオーストラリアのTAFE、大学(院)正規留学(ヨーロッパは学費無料のところもある)、大学間協定交換留学など、留学は専門科目を英語で学ぶというのが前提だと肌で感じています。
英語力に不安があってどうしても語学学校に通いたい場合は、私なら絶対にフィリピンに留学しにいきます。人気の英語圏の国と比較して圧倒的に安く済みますし、フィリピン人の英語(島によりますが)はとても綺麗なアメリカ英語です。アジアのなかでも断トツに英語がうまい国です。行ったことはありませんがセブ島留学が人気です。
費用について
学費
学費については学校、コースやその期間、語学学校の期間があるかによって大きく変わっていきます。インターンシップ期間が有給であれば学費がいくらか返ってくる感覚だと捉えてください(特にBC州は有給です)。目安は1年間のプログラムで100万円前後、2年間のプログラムで150万円前後です。その時々の為替の状況でも大きく変わっていきます。学費割引きキャンペーンもやっている場合がありますので各自でしっかりと調べましょう。
滞在費
カナダの物価は本当に高いです。一部を除き、基本日本の2倍します。
家賃は特に高く、平均でも月$800~$1000が相場です。
さらにカナダのレストランで外食をする場合、チップを支払う文化があります。(15%が目安)
現地でアルバイトができるのが唯一の救いですね。
アルバイト先はチップ収入もあるレストランが人気で、他にはカフェやベーカリー、店舗の販売スタッフとして働くことが出来ます。業界経験がある方はその業界でも働くことができます(英語力による)。
渡航する際はホームステイを1~2か月ほど申し込んでから現地で部屋探しをするのが一般的です。
海外保険
BC州に6か月を超えて滞在する学生ビザの方はMSPという医療保険に加入するのが必須となっています。しかし現地に着いてから申請しなければいけないのと、適用になるまで3か月ほどかかるので、BC州に渡航する方は、日本の保険に3か月もしくは4か月分の保険に入ってから渡航するのが一般的です。
MSPの費用は月$75(2022年12月現在)ですので割安ですが、あくまで医療保険なので物品損失などは適用されません。海外保険は高いですので私は加入していません。全て自己責任の下、各自で判断してください。
ビザ申請費用や渡航費用
そのほかにもビザ申請だったり、航空券にも費用はかかってきます。
学生ビザ申請費用は2万円ほどだったかと記憶しています。
航空券は行く時期によって違いますが私の場合は片道10万円ほどでした。直行便よりも経由すると安くなる傾向がありますが、預け荷物がちゃんと目的地に着くか、航空機が大幅に遅延した場合次の便に乗れなくなるなどのリスクが伴います。私はアメリカ経由で入国しましたが、ちゃんと荷物も出てきて、次の便に乗れました。
ちなみにアメリカを経由する場合はESTAという入国ビザの申請が必要です。アメリカに限らずどこか経由する場合入国のためのビザが必要だったりするのできちんと調べましょう。
合計
現地でアルバイトはできますが、生活に慣れるのが大変だったり、学校に通いながら探すので思ったより仕事探しは大変でした。1か月もしくは2か月分の滞在費は事前に用意しておくと良いと思います。
渡航する際はどうしても初期費用が高くつきます。初期費用の計算は学費+100万円を目安にするとだいぶお金にも心にも余裕は生まれます。
働き始めると安定してくると思いますが、それまでは大変です。頑張っていきましょう。座学期間もアルバイトが出来て、インターンシップも有給であれば学費を取り返せる勢いで稼げます。なのでCOOP期間が長ければ長いほどお得になります。しかしカナダは英語だけを勉強する語学学校の期間は働けないので注意しましょう。
※2022年12月現在の最低賃金はブリティッシュコロンビア州で$15.65、オンタリオ州で$15.5です。
COOPの現実と注意事項
ここまでCOOP留学の概要をざっと説明してきました。
COOPは特に社会人として戦えるスキルを身につけたい、社会人であるが転職をしてキャリアアップをしたい、業界経験者であるがスキルアップをしたい方におすすめの留学方法です。ですが私は渡航してからいくつか注意すべきことに気づきました。
経験重視の社会
これは渡航してから気づいたことの一つです。
日本と欧米では採用方法が違います。
日本ではポテンシャル重視で大卒を中心に新卒採用が一般的です。
それに対し、欧米では経験重視の社会なので、即戦力になるような人材を求められます。
日本でその業界での経験がある方は有利ですが未経験の場合、座学で学んだからといって簡単に仕事をゲットできるわけではありません。つまりCOOPプログラムに参加したからといってCOOPの仕事先が保証されるわけではないということです。仕事の専門性が高ければ高いほど仕事探しは大変になります。
では、業界未経験ではCOOPは無理なのか?
結論そういうことではありません。
日本でも就職活動は大変ですよね。何十社と履歴書を送って面接し、場合によっては100社以上になることもあるかと思います。カナダでもそれは変わりません。
座学期間にボランティアをしてポートフォリオにまとめ、経験としてアピールすることもできます。
さらに学校によって就職サポートが手厚いところがありますので、学校選びも重要です。後ほど紹介します。
外国人であることの意識
次に外国人としての意識です。当然ですが、日本人が海外に行けば、「外国人」です。
ヨーロッパに行くとアジア人差別にあったりして外国人であることがどういうことなのか体験しますが、ここカナダでは差別は非常に少ないので外国人であることを忘れてしまいます。(差別が少ないのは良いところですが笑)
これが採用にどう関わってくるかというと外国人は二の次です。当然ネイティブであるカナダ人が優先されます。専門性が低い業種や人手不足の業種なら難易度は低いですが、そうでないなら難易度は高くなります。カナダ人と同じ土俵で戦わなくてはならないということです。
ここでCOOPの目的を思い出してみてください。
そうです、専門知識を身につけ、関連する職業で就労体験を得るということですよね。
専門性が高いことが前提になってきますので仕事探しは基本大変になります。
未経験で英語力があっても、職歴がないことで苦労し、業界経験者であっても英語力が低ければその分苦労します。その両方がある場合強いです。
COOPはどうやったらインターン先をゲットできるか自分なりに履歴書を整えて、専門資格をとるなり、ボランティアをして自分のステータスを高め、地道な努力ができる人が成功する留学方法です。
私はステータスとして「未経験外国人」であるので仕事探しは茨の道であることを覚悟しています。その分今から何ができるか模索しながら奮闘中です。
ですが心配しないでください。英語力も経験も両方兼ね備えた人はほとんどいません。
みんな頑張っています。一緒に頑張っていきましょう。
留学の心構え
もしかしたらあなたの留学エージェントは、英語も勉強できて、海外で働いてスキルを身につけられて、転職やキャリアアップもできると良いところばかりを強調するかもしれません。しかし、当然そんなキラキラしたことばかりではありません。
海外である以上、日本の文化や常識は通じません。必ずリスクが伴います。カナダに限らず、海外生活をする上で、ホームステイ先、シェアメイトとのトラブルや家を契約する際に詐欺の可能性があるということを頭にいれておいてください。そのほかにも長期で行く場合は日本食が恋しくなったり、友達や家族に会えなくてホームシックになることもあります。そんな状態では勉強も仕事もすべて投げ出したくなるかもしれません。そういった海外生活のリスクを事前に知っておくことは重要です。何か困った時に助けてくれる家族もいない、英語も十分に話せないと人に聞くこともできません。
例えば、日本で銀行口座開設したりするときは窓口に行って手続きしますよね。海外も同じです。現地で銀行口座開設する時も自分でやります。英語を話せればどうやって開設すればいいのか窓口のひとに聞けば教えてくれますし、やってくれます。ですが英語を聞き取れない、話せないでは非常に困ったことになります。だからこそ事前に英語を日常会話程度話せるようにしておくことは非常に大切です。地道ではありますが、少しずつ頑張っていきましょう。
おすすめのカレッジ
外国人である私たちが海外で専門性の高い職に就くのは難しいと説明しましたが、学校によっては就職サポートが手厚いところがありますので紹介します。
VanWest College
まず1つ目にVanWest Collegeです。COOPのインターン先を100%手配してくれます。
必ず希望するポジションや職種に就けるわけではありませんが、仕事先が決まらないということはないので安心です。さらに、就職先を探すための授業もプログラムに組み込まれています。キャンパスはバンクーバーとケロウナにあり、COOPはバンクーバーでのみ開講されています。
語学コースでケロウナに滞在するというのもアリです。ケロウナは同じBC州にあり、バンクーバーから飛行機で一時間ほどの所にあります。カナダでは老後に住みたい都市として有名らしいです。オカナガン湖という大きい湖があるのが特徴的な町で、田舎ですがリゾート地なので物価は高めです。夏は色々アクティビティがあっておすすめです。冬に行くのはおすすめしません。
ILAC International College
次にILAC International College です。
ここもVanWest College同様インターン先を100%保証しているところです。
バンクーバーとトロントにキャンパスがあり、どちらか選べるのも魅力的ですね。
Tamwood International College
3番目にTamwood International Collegeです。
ここはインターン先100%保証というわけではありませんが、ジョブフェアの開催や生徒専用の求人データベースを活用できるなど、サポートが充実しており、ワークショップでは英文履歴書の書き方や面接の受け方を学ぶ機会を提供しています。
ウィスラーはバンクーバーと同じBC州にあり、バンクーバーの北に位置していて、スキーリゾートとして有名です。ウィスラーでは、ホスピタリティ系の仕事が中心になります。
Greystone College
最後にGreystone Collegeを紹介します。
この学校はオーストラリアやインドにもキャンパスがあり、国を超えた大手の学校です。インターン先100%保証ではありませんが、キャリアセンターが設けられており、就職のためのサポート体制がしっかりとしていて、ジョブフェアも定期的に行われています。そればかりではなく、Greystone College独自の就活サイトがあり、それを活用することで就活をスムーズに進めることが出来ます。大手ならではの嬉しいポイントですね。就職先を探すための授業も組み込まれているコースもあります。
カナダではコネクションというものが重要になってくるのでジョブフェアがある学校が特におすすめです。
カナダのキャンパスはバンクーバー、トロント、モントリオールにあります。
COOPプログラムは主にバンクーバーとトロントで開講されます。
語学コースでモントリオールに滞在するというのもアリです。
モントリオールはトロントに次ぐカナダ第二の都市で、パリに次ぐ世界で2番目に大きいフランス語圏の都市です。ケベック州最大の街で、ヨーロッパ調の歴史地区を残しながら、現代の大都市でもある魅力的な街です。
冬が厳しいモントリオールには世界最大級の地下街があることも有名です。
ケベック州は歴史的な理由からフランス語圏の州なので、ここで働く場合は、一定のフランス語能力も求められます。
申し込みに関しては無料エージェントを通しましょう。手続き等やってくれますのでスムーズにいきます。色々なエージェントがありますが、大規模なところだと現地オフィスがあってイベントを開催することもあります。その他無料サービスがあったりするので調べてみましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回はカナダのCOOP留学について詳しく説明してみました。COOP留学がどんなものかイメージできたでしょうか。
ここで書ききれなかったことをこちらに第2弾として書いています。
ぜひこちらも読んでください!
tossy-go-abroad.hatenablog.com
今日はここまでです。最後まで見てくださり、ありがとうございました!
ではまた!